創業者の南俊二が世界の海運王オナシス氏に出会ったときの話です。
洋上パーティーに招待された南は、ある料理のあまりのおいしさに目を丸くします。
きくとそれは、釣ったばかりのイワシを油で揚げただけのとてもシンプルな一皿。
「それだけでこんなにおいしいものができるのだろうか?きっとなにかコツがあるはずだ。」
南は居合わせたコックにしつこく調理方法を訊ねます。
でも、コックは「油で揚げた」と繰り返すだけ。
そのやりとりを笑いながら見ていたオナシスでしたが、やがて彼はこう言いました。
「世界中どこにでもある料理さ、使っている油が新鮮なオリーブオイルということ以外はね」
オリーブの歴史や健康効果、また地中海で暮らす人々のオリーブに対する思いなど、オナシスの話を夢中になって聞き入る南。
そして大きな夢が芽生えます。
「この感動を日本に伝えたい!」
ギリシャから帰国すると、さっそく日本でオリーブが育つことができる場所を捜し求めました。
そしてたどり着いたのが瀬戸内海に浮かぶ小さな島。
東洋オリーブの“いつもおいしく”はこうしてはじまりました。

東洋オリーブ株式会社が設立されて本年で54年目を迎えたが、その間、表面的には目立っていないが、オリーブ圃場の管理、採油および果実製品の製造の第一線に立って、地道な仕事に終始黙々と従事され、会社を名称どおり東洋一のオリーブ会社に押し上げた現場の最大功労者に柴田隆氏を挙げることに何人も異存はないと思う。
彼には巧言な令色もないが、誠実一路の人であり、香川県農業試験場小豆分場で研修されたオリーブの栽培管理技術・採油ならびに果実の加工技術、加えてご自身の経験を遺憾なく発揮された結果が現在の東洋オリーブ株式会社を築き上げた、と考えるにやぶさかではない。あらためて敬意を表する。
平成21年6月 笠井 宣弘
笠井宣弘 プロフィール
昭和29年京都帝国大学農学部卒業後、香川県農業試験場小豆分場へ。その後、小豆分場長、香川県農業試験場長をつとめ、小豆島におけるオリーブ産業の育成に尽力、礎を築いた。






